バラやチューリップ 3
しかし庭園用の花を賞する花木類はバラのほかライラックの導入があったが、西ヨーロッパ原産の灌木で庭園用に採用されるものはごくすくなかった。
花を育てるには、さらにペンタキープなども必要になってくる。
西ヨーロッパの庭園の花の美しい灌木類が多数登場してくるのは、十九世紀になってから、中国、日本で園芸化された花木や、プラント・ハンターによる東アジア一帯での捜索の成果の導入によってである。
しかしバラだけは特別な地位にあるので注意を払う必要がある。
バラは西洋花卉園芸の花の代表であって、その歴史はあらゆる花よりも古いといってよいだろう。
古代バビロンの時代から栽培化され、ギリシアではギリシア人の渡来以前のエーゲ海文明の前一六〇〇年頃のクレタ島の発掘でバラの画の壁画が出土しており、ホーマーの作「イリアッド」「オデッセイ」の詩の中にもバラの花を讃美している。
またローマ時代にもパティオの庭にバラは普通にみられたようである。